就活生はインターンシップに行くべきかをメリット・デメリットと共に考える

カテゴリ:インターン対策
ES研究所 2017年05月27日
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就活生はインターンシップに行くべきかとメリット・デメリット

もくじ

  1. はじめに
  2. 就活生はインターンに行くべきか
  3. インターン参加のメリット
  4. インターン参加のデメリット
  5. まとめ

1. はじめに

インターンの参加を前提とした採用活動は、2016卒から内閣主導ではじまった『就活後ろ倒し』の影響によって各企業において活発化していった。これに伴い、これまでの外資系企業への志望者だけでなく、日系人気企業を目指す就活生にとってもインターンの重要性は高まってきている。そこで、今回は『就活生はインターンに参加すべきか』について整理する。

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2. 就活生はインターンに行くべきか

結論としては『就活生はインターンに参加すべき』である。志望企業ではない企業であっても積極的に参加してみるべきである。あまり志望度が高くない企業であれば特段の準備をせずに就活を知りにいく目的で参加してもよい。ただし、参加すべきなのは「1DAY型のインターンと長期インターンを除く、採用を目的とするもの」に限定される。理由は以下である。

■ 1day型のインターンに参加する場合

→事実上の終日型の企業説明会となっている場合が多く、あまり多くの知識・経験を得ることが出来ないため、参加は推奨されない。

■ 長期インターンに参加する場合

→長期インターンは主にベンチャー企業などで募集されているが、採用のためというよりは、日々の業務の切り出しである場合が多く、採用時の観点やフローが新卒採用を目的に行われるインターンとは異なるため、就活のために参加することは推奨しない。

上記以外のインターンに参加すべき理由は、以下のインターン参加のメリット・デメリットになぞらえて伝えていく。

3. インターン参加のメリット

就活においてインターンに参加するメリットは非常に大きい。インターンに参加するメリットを、インターンの

  • 選考に参加するメリットと
  • インターン自体に参加するメリット

の2つに分けて解説する。

(1) インターンの選考に参加するメリット

◯早期から多くの業界・企業を知ることができる

インターンに参加することで、世の中に存在する多くのバリューチェーンや企業・業界を知ることができる。多くの就活生は日々の生活で接することが多いBtoCの業界(食品、化粧品、銀行等)しか知らないことが多い。しかし、実は自身のキャリアにはBtoBの業界(商社、メーカー、リースなど)の方が合っていることは少なくない。こうした実は自分に会っている隠れホワイトな業界・企業を、インターン募集を探す中で早期に知ることは自身のキャリアを多角的に深く考える上で大きくプラスとなる。

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◯早期に就活の一連のフローを体験することができる

インターンとはあくまで『就労体験』である。従って、厳密には、通常の就活の選考とESや面接で聞かれる質問内容は異なる。例えば、インターンへの参加動機は聞かれても、企業への入社意欲の理由(志望動機)などは聞かれない。しかし、

企業探索→エントリーシート提出→webテスト→面接orGD→インターン参加

就活の選考フロー

(『就活で成果をあげるためにやるべきことは3つだけ』より)

というインターンの選考フローは就活の選考フローとほぼ同一であり、就活の選考フローの全体像を早期に知ることで、逆算思考をもって就活に取り組めるようになることはプラスであるといえる。

◯早期に”落ちる”という体験から実力を知れる

一般にインターンの選考は通常の選考より難易度が高い。理由は、以下の2点である。

  • (1) 採用人数が通常採用より少ない
  • (2) インターン参加から内定出し、入社までのフォロー工数が多い

従って、シンプルに言うと、インターンは本選考以上に多くの就活生が落ちまくる。この事実にショックを受けるのは特に高学歴の就活生である。彼らは久しく選考に落ちる、負けるという体験に慣れていない。しかし、就活の選考は人気企業であれば本選考で100倍を超える。インターンがより狭き門となるのは当たり前である。この事実を鑑みると、落ちるのが自然なのである。

インターン選考参加の最大のリターンはこの経験を通じて自身の現状を把握できる点にある。思うように書けない自己PRや志望動機、思うように解けないwebテスト、思うように喋れない面接・・・全て早期に『簡単そうで出来ない』という体験ができることは大きな財産だ。そこから、本気になって就活に臨むことで後の成果は劇的に変わる。

(2) インターン自体に参加するメリット

◯ビジネス知識をつけることができる

無事選考に通過するとインターンを通じて主にグループワーク等を行うことが多い。その体験を通じて、ビジネス的視点・知識を養うことができるようになる。これらの視点・知識は、その後のESの内容の品質向上やGDの通過率の向上等にプラスに作用する。

参考記事

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過去に通過・内定した実際のESはこちら

◯参加した企業の内定確率をあげられる

インターンに参加した企業の説明を受けることで業務内容や企業文化等の理解を深めることができる。また、インターン中に多くの社員と接触を持たされることもあるため、『どんな人が働いているのか』にまつわる情報も獲得することができる。

これらの情報からその企業に対する正しい理解や、その企業の好み(どんなことを伝えば評価されるか)を知ることができるため、たとえインターン中に声がかからなくとも、後の通常選考に活かせる可能性が高まる。

◯早期に事実上の内定案件を作れる

インターン中に高い能力を発揮すると、リクルーターや、メンターといった呼称で個別に採用担当者がつくことがある。温度感としては、

  • ■ 『事実上の内定を出して早く囲い込みたい』
  • ■ 『内定に前向きなのでもっとその人を知りたい』
  • ■ 『一応つけておく』

等様々であるが、内定、あるいは少なくとも内定に対して大きく前進した企業を早期に作ることは時間配分上も精神衛生上も他の就活生よりも有利な状況を生むことができる

4. インターン参加のデメリット

ここまでインターン参加のメリットを伝えてきたが、インターンに参加することのリスク・デメリットについても触れておく。

◯ インターン選考の負の評価が本選考に引き継がれる

企業によってはインターン選考時の負の評価が、本選考に引き継がれることがある。どういうことかというと、インターン選考において全然ダメだったので、本選考はES・テストの段階で足切られてしまうことがある。企業としては、選考に割ける時間・費用・人材は限られているため、合理化の手段としてこのような処置を行うことがある。

◯ インターンにおける負の評価が本選考に引き継がれる

インターンに参加した場合、数日~数週間にわたってほぼ終日、自分の優秀さや価値観を人事から見られることになる。そこまで見た上で、「採用NG」と判断された場合、改めてより時間が短い面接やGDを通じて採用の是非を判断する必要はないと判断され、本選考はES・テストの段階で足切られてしまうことがある。

以上の2つがリスクとして考えられる。志望度が高い企業が上記のパターンに該当しそうな場合は、それ以外の企業のインターン選考に参加してみることを推奨する。

5. まとめ

就活生はインターンに参加すべきかどうかについて解説した。いかがだったろうか。繰り返しとなるが、就活生はインターンに参加すべきである。落ちたとしても、真剣に取り組むことで得られる対価は大きい。

インターン選考に参加し、早期に自身の実力を知り、就活の難しさを知り、ライバルとなる就活生達の凄さを知り、本気になって就活に取り組む機会とすべきである。

また、幸運にもインターンに通過した時は、インターンから多くのビジネスに共通する知識・視点を獲得し、後の就活に活かしていくべきだ。

更に、インターン自体にも全力で取り組み、早期に内定に近い案件を作っておくことが、後の就活における時間の使い方、精神衛生上の安定にも繋がる。

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